楽天における OpenAI Codex のエンジニアリング効率向上統合

楽天は OpenAI Codex をエンジニアリングワークフローに統合し、ソフトウェアの提供速度とインシデント対応を加速させつつ、セキュリティ基準を維持しています。この統合により、平均復旧時間(MTTR)が約 50% 短縮され、複雑なプロジェクトの開発サイクルを四半期単位から数週間に圧縮できるようになりました。

インシデント対応の加速と MTTR の削減

楽天は Codex を活用して、システムアラートから解決までの時間を短縮しています。Codex を KQL(Azure のログ・テレメトリ用クエリシステム)と統合することで、エンジニアは API の監視、シグナルの分析、根本原因の特定をより効率的に行えます。

クエリやログ、パッチを手作業で組み立てる代わりに、サイト信頼性エンジニアリング(SRE)チームは Codex に修正案を提示させ、復旧作業を迅速化しています。このアプローチにより、平均復旧時間(MTTR)は約 50% 短縮され、楽天は本番環境の問題を従来の 2 倍の速さで解決できるようになりました。

CI/CD における安全性とセキュリティの自動化

デプロイのボトルネックを防ぐため、楽天は Codex を CI/CD パイプラインに直接組み込み、コードレビューと脆弱性チェックを自動化しています。社内のコーディング原則や標準を Codex のワークフローに供給することで、すべてのコード変更が企業固有の期待に合致していることを保証します。

楽天の AI ビジネス統括ゼネラルマネージャー、梶 祐介氏のコメント:

‘We provide our internal coding principles to Codex. Using the same principles, it reviews whether the code aligns with our standards.’

この自動化により、出荷速度が上がってもエンジニアリング基準を低下させることなく、安全性チェックが一貫して実施されます。

自律的フルスタック開発のスケーリング

楽天は Codex を用いて、初期仕様から実装までの大規模で曖昧なプロジェクトを実行し、完全に定義された要件への依存を減らしています。この「AI 化」戦略により、モデルは部分的な要件を解釈し、独立して利用可能な成果物を生成できます。

具体例として、楽天は既存のウェブベース AI エージェントサービスのモバイルアプリ版を Codex で構築しました。Codex は以下を含むフルスタック実装を行いました:

  • Python/FastAPI バックエンド
  • Swift/SwiftUI iOS アプリケーション
  • 必要なすべてのバックエンド API

このプロジェクトはステップバイステップの人間指示なしで完了し、開発期間を四半期から数週間へと短縮しました。

エンジニアリング役割の進化

Codex の導入に伴い、楽天はエンジニアの主な責務を手動コードレビューから仕様作成・検証へとシフトしています。焦点は、明確な目標設定と AI 生成出力を検証する測定可能な基準の策定へと移行しました。

この移行を支援するため、楽天はエンジニアリング、プロダクト、非技術チーム向けにハンズオンワークショップを実施し、組織全体で自律開発の活用を拡大しています。

Sources

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