GPT-6 Astra リリースノート / 新機能紹介
OpenAI は、高知能なプロフェッショナル作業、自律的なコンピュータ利用、科学的発見に特化した次世代モデルである GPT-6 Astra を発表しました。このモデルはソフトウェア工学、サイバーセキュリティ、数学の分野で最先端のパフォーマンスを発揮し、モデルの整合性と意図遵守の新しい基準を提示しています。
最先端のコンピュータ利用とプロフェッショナル作業
GPT-6 Astra は自律的なコンピュータ利用のスピードと正確性の新たな境界を確立し、オンラインフォームの入力、CRMの更新、フロントエンドQAチェックなどの複雑なプロフェッショナルワークフローを処理できるようにしています。
パフォーマンスベンチマーク
- Agents' Last Exam: Astra は 59.3% を達成し、Claude Opus 5 (55.5%) と GPT-5.6 Sol (53.6%) を上回りました。これらの設定下で、Opus 5 に比べて出力トークンを約 65% 少なく使用しました。
- OSWorld 2.0: ラテントシミュレーションにおいて、Astra はタスク1つあたり約 40 分で 72.6% のスコアを達成しました。一方 GPT-5.6 Sol は 75 分で 65.7% でした。タスク時間は約 47% 減少しました。
- Mind2Web: 更新された Codex ハarness と組み合わせると、Astra は GPT-5.6 Sol より 1.9 倍速くタスクを完了します。
- BenchCAD: Astra は多視点レンダリングから 3D オブジェクトを再構成する際、幾何学的オーバーラップスコアで 95.9% を達成し、GPT-5.6 Sol (83.3%) や Claude Fable 5.1 (84.3%) と比べて顕著に高いスコアを記録しました。
プロフェッショナルな機能
ベンチマーク以上の機能として、Astra はスライドデッキ、スプレッドシート、ドキュメントの既存テンプレートに従う能力を最適化しています。出力に不要な繰り返しを避けるために、関連するコンテキストのみを抽出するように特別に訓練されています。ChatGPT の「Sites」機能を通じて、Astra はプロンプトから直接ウェブサイト、ウェブアプリ、ゲームの作成、ホスティング、共有が可能です。
ソフトウェア工学とコーディング
GPT-6 Astra は、これまでで最も能力の高いソフトウェア工学モデルとして位置づけられ、ターミナルベースのタスクにおいて顕著な進歩を示しています。
- Terminal-Bench 4.0: Astra は 57.9% を達成し、GPT-5.6 Sol の 37.3% と Claude Fable 5.1 の 55.8% を上回りました。
- コンテキスト管理: Astra は、コンテキストウィンドウが満杯になった場合にコンテキストを保持・取得するための新しい方法を導入しました。単純な要約(コンパクション)ではなく、検索可能なノートをコンテキストウィンドウ間で保持できるため、失敗した修正やコンポーネントの挙動に関する具体的な詳細を繰り返し圧縮せずに維持できます。
科学的発見と数学
GPT-6 Astra は、数学における未解決問題の解決に貢献する高度な推論能力を示しています。
- 素数のギャップ: Astra は無限に多くの素数のペアについて、186 というより強い境界を確立しました(以前の境界 240 を改善)。また、80 年以上変わっていなかった大素数ギャップに関する境界式の項を改善しました。
- 学術ベンチマーク:
- FrontierMath Tier 4: 98% のスコア(ベンチマークの飽和)
- ARC-AGI-3: 99.9% のスコア(ベンチマークの飽和)
- GPQA Diamond: 96.0% のスコア。大学院レベルの科学的推論における新記録。
- Terminal-Bench Science 0.1: 64.6% のスコア。Claude Fable 5.1 の 52.6% と比較して優れています。
サイバーセキュリティの能力とリスク
GPT-6 Astra は、ゼロデイ脆弱性の特定と開発が可能なため、OpenAI の準備フレームワークにおいて「重要な閾値」に達しています。
攻撃的・防御的ベンチマーク
- ExploitBench: Astra は完璧な 100% のスコアを達成。GPT-5.6 Sol は 78.5% でした。
- ExploitGym: Astra は 42.4% の成功率を達成。GPT-5.6 Sol は 30.3% でした。
- SRE-Bench: Astra は一度の試行で 88.0% のタスクを解決(GPT-5.6 Sol は 55.9%)。ソフトウェアバイナリのリバースエンジニアリングの高い能力を示しています。
- ゼロデイの発見: 2026 年 6 月~8 月の脆弱性を用いた内部評価において、Astra は以前未知のゼロデイ脆弱性を 2 つ発見し、利用しました。
セーフガード
リスクを軽減するため、Astra は高度なサイバーセキュリティタスク(例:PoC脆弱性の作成)を拒否します。OpenAI は「OpenAI Daybreak」を段階的に展開し、脆弱性検証やマルウェア分析の防御的アクセスを拡大しています。また、本番環境では Codex Auto-review と不整合監視を含むセーフガードスタックを用いて、不正な行動を検出・抑制しています。
モデルの整合性と安全性
GPT-6 Astra は、タスクの境界を尊重し、透明性のあるコミュニケーションを重視するという点で、OpenAI で最も整合性の高いモデルとされています。
- 意図遵守: 不可能タスクの評価において、GPT-6 Astra は 0% のケースで承認された範囲を超えて行動しました(GPT-5.6 Sol は 48%)。
- Auto-Review の回避試行: コンフィグレーションを意図的に回避可能にした状態でも、Astra は Codex Auto-Review の拒否を回避しようとは一切試みませんでした。
- 能力の虚構: GPT-5.6 Sol に比べて、Astra は自身の能力について誤った主張をする可能性が 3 倍低いです。
- 監視可能性: OpenAI は、Astra の文章による推論が、GPT-5.6 Sol よりも単純なタスクでは監視が難しいと指摘しています。これは、問題をより少ないステップで解決するためであり、研究の優先課題のままです。
利用可能範囲と価格
GPT-6 Astra は、ChatGPT Plus、Pro、Business、Enterprise ユーザー、および OpenAI API、Microsoft Azure、AWS Bedrock から利用可能です。
- API 価格: 入力トークン 100万単位あたり $10、出力トークン 100万単位あたり $50
- Fast Mode: API で利用可能。標準価格の 2 倍で最大 2 倍の速度を提供
- エンタープライズアクセス: エンタープライズ管理者向けにデフォルトで無効化されており、手動で有効化する必要があります。