Scry: プログラマブルなインターネット検索とMCPサーバー
Scryは、AIエージェントが数十億の公開記録に対して任意のプログラムや複雑なクエリを実行できるように設計された、プログラマブルなインターネット検索インフラです。個々のウェブページを取得するのではなく、広範なインターネットドキュメントのコアにわたる計算を可能にします。Model Context Protocol (MCP) を実装することで、Claude、ChatGPT、CursorなどのAIアシスタントに直接統合され、エージェントがインターネットドキュメントの巨大なコレクション上で答えを計算できるようになります。
高性能なプログラム検索
Scryは従来のキーワード検索を、公開ウェブのクエリ可能なデータベースに置き換えます。リンクのリストを受け取るのではなく、エージェントは特定のデータサブセット(たとえば、特定の化合物について言及しているが、特定の特許について言及していないすべてのページで、ある日付以降のドメインごとにグループ化されたもの)を要求し、直接計算結果を受け取ることができます。
コア機能
- SQLに似たクエリ: エージェントは、制限付きで読み取り専用のSQL方言を使用して、フレーズマッチ、時系列フィルタリング、結合、再帰クエリ(
WITH RECURSIVE)を実行できます。 - ベクトル操作: Scryは埋め込み(embedding)を第一級の値として扱います。テキストからベクトルを生成し、ベクトル演算(加算、減算、射影)を実行し、重心ベースの概念や対比軸(たとえば、コミュニティの立場の「変化」を時間経過で測定)を使用してコーパスをランク付けできます。
- 高度なテキスト文法:
scry_lex述語は、正確なフレーズ、除外、正規表現、曖昧マッチ、近接検索をサポートしています。 - パフォーマンス: システムはスケーラビリティに最適化されており、数十億行のクエリがミリ秒単位で返されることがあります。たとえば、Hacker Newsのすべてのテキスト(155億文字)をスキャンした場合、0.86秒で測定されました。
データエスティートとデータソース
Scryは4160億行以上のデータを「保有エスティート」として維持しており、現在43のソースから約1610億行がクエリ可能になっています。データはいくつかの主要なドメインに分類されています:
| ドメイン | 主なソース | 説明 |
|---|---|---|
| ソーシャル | Reddit、Hacker News、Bluesky、Mastodon、Stack Exchange、LessWrong | ソーシャルディスカッションとコミュニティ投稿のほぼ全量アーカイブ。 |
| 執筆とウェブ | Common Crawl、Wikipedia、Substack、メーリングリスト | オープンウェブの巨大なインデックスで、Common Crawlのクリーンアップされた「ディスティレート」層を含む。 |
| 学術 | OpenAlex、arXiv、PubMed、特許、書籍の抜粋 | 学術作品、引用、全文の学術論文の包括的なグラフ。 |
| コード | GitHub Archive、Software Heritage、パッケージレジストリ | パブリックリポジトリと依存関係グラフ(deps.dev)の歴史的観測。 |
| 市場 | Kalshi、Polymarket、Manifold | 予測市場からの統合取引ストリームと市場確率。 |
| 記録 | SEC EDGAR、FEC取引、Googleトレンド | 公式な政府提出書類と検索トレンドデータ。 |
統合とデプロイ
Scryは https://mcp.scry.io にMCPサーバーとしてデプロイされており、MCP準拠のクライアントであればすべてと互換性があります。
AIアシスタント向けセットアップ
- Claude: 設定 → コネクタ → カスタムコネクタの追加 からScryのURLを使用して追加。
- ChatGPT: 設定の 開発者モード を有効にし、Scryをプラグインとして追加。
- 開発者ツール: Claude Code、Codex、Cursorは同じURLで接続可能。ヘッドレス環境ではBearerトークン付きHTTP APIを使用。
ベンチマークとパフォーマンス
Scryは研究タスクにおいて顕著なパフォーマンス向上を実現すると主張しています。GoogleのDeepSearchQAベンチマーク(900件の研究質問)において、Scryを使用するエージェントは、同じジャッジモデルと評価プロンプトでGoogleのGemini Deep Research Agentの66.1%を上回る71.8%の正確セット正解率を達成しました。
価格とアクセス
Scryは段階的な価格モデルを採用しており、エージェントには「混雑料金」方式が適用されます:
- リサーチャー: 非商業利用向け無料(初期クレジット5ドル付き)。
- パトロン: 非商業利用向け月額100ドル、残高として繰り越される。
- チーム: 商業利用およびカスタムソース構築向け、月額2,000ドルから。
- エージェント: クエリ時間の宣言秒あたり0.05ドルで課金。
コミュニティのインサイトとフィードバック
Hacker Newsでの発表後、コミュニティから技術的および使いやすさに関するいくつかの指摘が寄せられました:
"Redditのコメントをどうやってスクレイピングしたのですか?Redditから高価なライセンスが必要ではないですか?"
Redditのような高流量ソースのスクレイピングの合法性和コストについて疑問が呈されました。他のユーザーは、P2Pトーレント経由でデータセットを公開することでScryのデータを民主化し、クエリインターフェースの混雑を軽減すべきだと提案しました。一部のユーザーは、特に「クエリ時間の秒」の価格用語が分かりにくく、提供内容を素早く理解できるように、より人間向けの読みやすいウェブサイトの改善を要望しました。
Sources
関連
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