Ornith-1.0 リリース: エージェンティック・コーディングのための自己改善型オープンソースモデル

Ornith-1.0は、エージェンティック・コーディング(agentic coding)向けに設計された一連のオープンソースモデルであり、自己改善型トレーニングフレームワークを利用して、ソリューションのロールアウトとそれを駆動するスキャフォールディング(scaffolding)の両方を最適化します。これらのモデルはGemma 4およびQwen 3.5上でポストトレーニングされており、MITライセンスの下で利用可能です。

モデルアーキテクチャと可用性

Ornith-1.0は、パフォーマンスとハードウェア要件のバランスをとるために、いくつかのサイズとアーキテクチャでリリースされています。すべてのモデルは256Kトークン・コンテキスト・ウィンドウをサポートし、OpenAI互換のインターフェースを提供します。

  • 9B-Dense: シングルGPUでのサービングとファインチューニングに最適化されています。単一の80GB GPUに収まります。
  • 35B-MoE: マルチGPUノード向けに設計されたMixture-of-Expertsモデルです。
  • 397B-MoE: 最大のバリアントであり、マルチGPUノードでの高性能サービング向けに設計されています。

チェックポイントは、bf16およびFP8(VRAM使用量を削減するため)、ならびにllama.cppやOllamaを介したローカル推論用のGGUF形式で利用可能です。

自己改善型トレーニングフレームワーク

Ornith-1.0は、自己改善を達成するために強化学習(RL)を採用しています。従来のトレーニングとは異なり、このフレームワークはスキャフォールド(ソリューションを見つけるために使用されるプロセス/戦略)と結果としてのソリューションを共同で最適化します。より優れた探索軌跡を生成するように学習することで、モデルは複雑なコーディング・タスクに対してより高品質なソリューションを発見します。

パフォーマンス・ベンチマーク

Ornith-1.0は、いくつかのエージェンティック・コーディング・ベンチマークにおいて、同等のサイズのオープンソースモデルの中で最先端のパフォーマンスを示しています。

Ornith-1.0-397B のハイライト

他の大規模モデルと比較して、397Bバリアントはターミナルベースのコーディングにおいて強力な結果を示しています:

  • Terminal-Bench 2.1 (Terminus-2): 77.5%
  • SWE-bench Verified: 82.4%
  • SWE-bench Pro: 62.2%
  • NL2Repo: 48.2%

Ornith-1.0-35B のハイライト

  • Terminal-Bench 2.1 (Terminus-2): 64.2%
  • SWE-bench Verified: 75.6%
  • Claw-eval Avg: 69.8%

Ornith-1.0-9B のハイライト

  • Terminal-Bench 2.1 (Terminus-2): 43.1%
  • SWE-bench Verified: 69.4%
  • NL2Repo: 27.2%

デプロイメントと統合

Ornith-1.0は、最終的な回答の前に<think>ブロックを出力する推論モデルです。vLLM (>= 0.19.1)SGLang (>= 0.5.9)、および**Transformers (>= 5.8.1)**を含む主要なサービング・ランタイムと互換性があります。

エージェント・フレームワークとの互換性

ツール呼び出し(tool-calling)機能を持つOpenAI互換エンドポイントを公開しているため、Ornith-1.0は以下と統合可能です:

  • OpenHands: LiteLLMを介してopenai/プレフィックスを使用して統合。
  • Hermes Agent: ローカルのOrnithサーバーを指すように設定。
  • OpenClaw: OpenAI互換エンドポイントの設定を介して統合。
  • Coding CLIs: OpenCodeのようなターミナルベースのエージェント向けに最適化。

コミュニティの洞察と技術的フィードバック

開発者コミュニティからのユーザー・フィードバックは、このモデル・ファミリーの強みと弱みの両方を浮き彫りにしています:

パフォーマンスと効率性

一部のユーザーは、35BモデルがQwen 3.6 35Bよりも高速で効率的であり、中規模のコードベースに対して高い有用性を維持しながら、より短い思考の連鎖(chain of thought)を生成すると報告しています。

"From what I personally tested Ornith-1.0 35B is slightly better than Qwen-3.6 35B... the model is way faster than Qwen3.6 35B. It seems Ornith produce a smaller chain of thought."

限界と批判

他のユーザーは、「自己改善型」という主張に対して懐疑的な見解を示しており、モデルがQwenやGemmaの「ベンチマーク最適化(benchmaxxed)」版である可能性を示唆しています。ツールなしのチャット・モードでのハルシネーション(幻覚)や、非常に長いセッションでのツール呼び出しの失敗が報告されています。

"Poor performer here, only found the one bug that almost every model found, despite its performance on other benchmarks being excellent for its size. […] It also performs poorly in a chat without tools, exhibiting an enthusiasm for hallucination."

さらに、コミュニティ・メンバーは、ドキュメントの不一致について言及しており、リリースまたはベンチマークされていない31B denseモデルの存在について指摘しています。

Sources

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