Strata 0.1.10がRTX 4090上でQwen 3.8 Flash Next 125Bを約100トークン/秒で実行
TL;DR – Strataの成果
Strata 0.1.10により、1250億パラメータのQwen 3.8-Flash-Nextモデルを単一のコンシューマー向けGPU(RTX 4090など)で約100トークン/秒で実行可能になり、サーバーグレードのLLMがデスクトップで使えるアシスタントに変わります。 これは、高コストなクラウド推論の必要性を排除し、市販のハードウェア上で高スループットかつプライバシーを保護したAIを実現できるという点で重要です。
小規模モデルに匹敵する速度
- RTX 4090(24 GB VRAM)と128 GB DDR5 RAMの環境で、著者は124トークン/秒(オーバーヘッドを考慮すると約100トークン/秒)を報告しています。
- ローエンドのカードでのベンチマークでも、エンジンが予測通りにスケーリングすることが示されています。RTX 5070(12 GB)ではIQ2_XS量子化モデルで53トークン/秒、AMD RX 9070 XT(16 GB)では同じモデルで79トークン/秒に達します。
- **「回答生成」**速度は一般的な読書速度(約60トークン/秒)を上回っており、人間が読むよりも速くテキストを出力できることを意味します。
- プロンプト読み込み速度も印象的で、32 KトークンのドキュメントをRTX 5070上で約1200トークン/秒で取り込み、ほぼリアルタイムのコンテキスト更新を可能にします。
"試してみたところ、驚くほど上手く動作しました。私のマシン(Nvidia 4090, 128GB DDR5, Ryzen 7950x3d)では124トークン/秒が出ています" – @snehesht (HNコメント)
最小ハードウェア要件
| コンポーネント | 最小 | 推奨 |
|---|---|---|
| GPU | NVIDIA RTX 20/30/40/50シリーズ または AMD Radeon 7900 XT/XTX, 7800 XT, 7700 XT, 9060 XT, 9070/9070 XT, 6800/6900シリーズ | 最高速度には24 GB VRAM(RTX 4090/3090); 12 GB VRAMでもスループットを下げれば動作可能 |
| システムRAM | 32 GB(最小の「Coder」モデルが収まる) | フルモデルスイート(IQ2_XS, IQ3_XXS, IQ3_S)には64 GB以上 |
| ディスク | 約80 GBの空き容量、高速なモデル読み込みにはSSD推奨 | 最適なスワップパフォーマンスにはNVMe SSD |
| OS | Windows 10/11 または最新ドライバーを搭載したLinux | — |
インストーラーは自動的にハードウェアを検出し、収まる最大のモデルを選択します。
ワンクリックインストール(またはAI支援セットアップ)
- リポジトリをダウンロード (
git clone https://github.com/Niko1221/Strata.git)。 - 実行: Windowsでは
START-HERE.bat、Linuxでは./setup.shを実行します。スクリプトは以下の処理を行います:- GPU、RAM、ディスク容量を検出。
- モデルサイズ、コンテキスト長、画像サポートについて尋ねます(デフォルトはEnterキー)。
- 約70 GBのGGUFモデルファイルをダウンロードして展開。
- 待機: モデルがRAMに読み込まれ、GPUキャッシュが生成されるまで1〜3分待ちます。ウィンドウに進行状況が表示されます。このフェーズではPCの動作が重くなることがあります。
- アクセス: ブラウザで
http://127.0.0.1:8080を開き、Strata UI(チャット、モニター、About)にアクセスします。
AI支援インストール
言語モデルを使用してセットアップを行いたい場合は、以下の内容をコーディングアシスタントに貼り付けてください:
Set up Strata on this PC for me: https://github.com/Niko1221/Strata - follow docs/AI_SETUP.md in that repository.
アシスタントが同じインストーラーの手順を自動的に実行します。
適切な量子化モデルの選択
| RAM | 推奨モデル | 理由 |
|---|---|---|
| 32 GB | Coder (32 GB) | コード向けに最適化; メモリに収まりやすい |
| 48 GB | IQ2_XS (または Q2_0) | 収まる最小サイズ、最速の生成 |
| 64 GB | IQ2_XS (デフォルト) または IQ3_XXS / IQ3_S | すべてのサイズが収まる; IQ3_Sは速度低下を抑えつつ最高品質を提供 |
| 96 GB+ | IQ3_S または Unsloth UD-IQ4_XS (~4-bit) | 最大の専門家モデルをロード; UD-IQ4_XSはVRAM使用量を抑えるために速度を犠牲にする |
- Coder: フルモデルのSWE-benchスコアの91%を達成しますが、コード以外の言語では弱くなります。
- IQ2_XS: 2ビット量子化、ほとんどのタスクで最高の速度対品質比。
- IQ3_S: 3ビット量子化、サポートされているサイズの中で最高品質; RTX 5070で約53トークン/秒で動作。
- Unsloth UD-IQ4_XS: 約4ビット、94 GBのダウンロード; モデルの一部をSSDから読み込むため、低RAMシステムでは生成が遅くなります。
独自のアプリでモデルを使用する
- OpenAI互換エンドポイント:
http://127.0.0.1:8080/v1。OpenAI APIキーを受け入れるクライアントであればこのURLを指定可能。キーは任意の文字列でOK。 - Anthropic互換エンドポイント:
http://127.0.0.1:8080/v1/messages(ANTHROPIC_BASE_URLを適切に設定してください)。 - バッチ処理: デフォルトではStrataは一度に1つのリクエストを処理します。
config.jsonで"parallel": 2を設定すると、2つのストリームを同時に実行できます(12 GBカードではリクエストごとの速度が低下する可能性があります)。 - 画像入力: インストール時に有効化してください。WindowsのAMDカードでは現在画像サポートがありません。
- リモートアクセス:
START-HERE.bat --setup --host 0.0.0.0 --api-key <secret>を実行してLAN上でAPIを公開します(必ずシークレットキーで保護してください)。
コミュニティのフィードバックとよくある質問
"Opusのようなモデルをローカルで実行できる日が近づいている。夢のようだ!" – @SuperV1234 (HNコメント)
"このモデルは24,576個の小さな専門家('experts')のチームで構成されています…" – Strataドキュメント(MoEオフロード戦略の説明)
"128 GB DDR4 RAMを搭載したRTX 4090で110トークン/秒以上出ています" – @mrinterweb (HNコメント)
"64 GB RAMを搭載した5090で、高速なiq2_xs量子化を実行して約200トークン/秒出ています" – @IronWolve (HNコメント)
よくある懸念
- 品質と速度: IQ2_XSからIQ3_Sに移行するとベンチマークスコアがわずかに低下すると報告されていますが、複雑なコーディングや多言語タスクでは、忠実度の向上がトレードオフに見合うことが多いです。
- GPUメモリ制限: 12 GB未満のVRAMを搭載したカードでは、サポートされている量子化モデルは実行できません。コミュニティでは実験的なパッチを使用して古いGPU(Tesla V100, GTX 10シリーズ)での動作を試みていますが、パフォーマンスは大幅に低下します。
- 並列リクエスト: Strataは現在リクエストをキューに入れます。真の並列推論には、各ストリーム用に個別の専門家サブセットを保持できる十分なVRAMが必要です。
- AMD/Windowsでの画像サポート: まだ利用できません。LinuxユーザーはCPUフォールバックを介して画像を処理できます。
Strataが125 Bモデルを12-24 GB VRAMに収める仕組み
- Mixture-of-Experts (MoE) オフロード – モデルは24,576個の専門家で構成されており、GPUには常に数千個のアクティブな専門家のみがキャッシュされます。
- RAM常駐の専門家プール – すべての専門家はシステムRAMに常駐し、GPUがホットなサブセットを処理する間にCPUが必要な専門家をスワップします。
- SSDルックアップテーブル – SSDに保存された大きな静的テーブルが専門家の選択を高速化し、CPU-RAM間のトラフィックを削減します。
- 推測とチェックのパイプライン – 軽量なヘルパーが候補トークンを提案し、完全なMoEがそれを検証することで、単純なデコードよりも1.6〜1.8倍の高速化を実現します。
- チャンク化されたコンテキスト処理 – 長いプロンプトは8,192トークンのブロック単位で1,000トークン/秒以上の速度で読み込まれ、GPUを停止させることなく32 Kトークンのコンテキストウィンドウを実現します。
詳細な技術説明はリポジトリの HOW_IT_WORKS.md および付属の論文 (Strata-Paper.pdf) に記載されています。
ライセンスとクレジット
- モデル: Qwen 3.8-Flash-Next (Hugging Face経由でMIT互換利用)。
- 量子化: ISTA-DASLab, UkisAI (Swift 1.5), Unslothによって実行。
- エンジン:
llama.cpp/ggml(BSD-3-Clause) をベースに構築。 - Strataコード: MITライセンス (リポジトリ内の
LICENSEを参照)。 - 謝辞: Qwenチーム、圧縮の貢献者、および
llama.cppを維持しているオープンソースコミュニティ。
クイックスタート
# Linuxでクローンして実行
git clone https://github.com/Niko1221/Strata.git && cd Strata
./setup.sh # プロンプトに従い、約70 GBのモデルをダウンロード
# UIを開く
xdg-open http://127.0.0.1:8080
Windowsでは、zipを展開した後に START-HERE.bat をダブルクリックしてください。
結論
Strataは、1250億パラメータのLLMをコンシューマー向けGPU上でローカルに実行でき、対話的な使用が実用的な速度でトークン生成できることを示しています。専門家モデルをRAMとSSDにオフロードすることで、従来のVRAMの壁を回避し、高価なクラウド推論に頼ることなく、プライバシー重視の低遅延AIアプリケーションへの扉を開きます。
Sources
関連
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