OpenAI Responses API のアップデート(2025年5月)

OpenAI は、エージェント型アプリケーションの開発を強化するために、Responses API にいくつかの新しいツールと機能を導入しました。これらのアップデートには、リモート Model Context Protocol (MCP) サーバーのサポート、画像生成と Code Interpreter の統合、そしてバックグラウンドモードや暗号化された推論アイテムといった信頼性とプライバシーに関する新機能が含まれます。

リモート Model Context Protocol (MCP) サーバーサポート

OpenAI は現在、Responses API 内でリモート MCP サーバーをサポートしており、開発者は最小限のコードで任意の MCP サーバー上にホストされたツールにモデルを接続できます。MCP は、アプリケーションが LLM にコンテキストを提供する方法を標準化することを目的としたオープンプロトコルです。

OpenAI はこの発展中の標準を支援するために MCP ステアリング委員会に参加しました。現在利用可能な人気のリモート MCP サーバーは次のとおりです:

  • Cloudflare
  • HubSpot
  • Intercom
  • PayPal
  • Plaid
  • Shopify
  • Stripe
  • Square
  • Twilio
  • Zapier

強化された組み込みツール

開発者は現在、単一の API 呼び出しで複数の高性能ツールにアクセスできます。o3 や o4-mini といったモデルは、これらのツールをチェーン・オブ・ソート(思考の連鎖)内で直接呼び出すことができ、Humanity’s Last Exam のようなベンチマークで性能が向上しました。

画像生成

gpt-image-1 モデルが Responses API のツールとして利用可能になりました。この統合は以下をサポートします:

  • リアルタイムストリーミング: 開発者は画像が生成される際にプレビューを見ることができます。
  • マルチターン編集: モデルは細かいプロンプトを通じて段階的に画像を洗練できます。

コードインタープリタ

Code Interpreter ツールが Responses API に統合され、データ分析、複雑な数学的問題の解決、画像操作を容易にします。o3 と o4-mini において、チェーン・オブ・ソート内で Code Interpreter を使用することでベンチマーク性能が向上しました。

ファイル検索

ファイル検索が推論モデル向けに利用可能になりました。このツールは、開発者がユーザーのクエリに基づいて関連する文書チャンクを取得できるようにします。更新点として、配列を用いた属性フィルタリングのサポートや、複数のベクトルストアにまたがる検索機能が追加されました。

信頼性、可視性、プライバシー機能

OpenAI は開発者とエンタープライズの体験を向上させるために、Responses API に3つの新機能を導入しました:

  • バックグラウンドモード: 数分かかる可能性のある長時間タスク(Deep Research や Operator に類似)を処理するために、バックグラウンドモードはタスクを非同期で実行できるようにします。開発者は完了をポーリングしたり、イベントをストリーミングして状態を追跡できます。
  • 推論サマリー: API は追加コストなしで、モデルの内部チェーン・オブ・ソートの自然言語サマリーを生成でき、デバッグや監査に役立ちます。
  • 暗号化された推論アイテム: Zero Data Retention (ZDR) の対象顧客に対して、推論アイテムは OpenAI のサーバーに保存されることなく API リクエスト間で再利用できます。これによりキャッシュヒット率が向上し、o3 と o4-mini のコストとレイテンシが削減されます。

モデルの利用可能性と価格設定

すべての新ツールと機能は GPT-4o シリーズ、GPT-4.1 シリーズ、そして OpenAI の o 系列推論モデル(o1、o3、o3-mini、o4-mini)でサポートされています。ただし、画像生成は o3 のみでサポートされます。

価格詳細

  • 画像生成: $5.00/1M テキスト入力トークン、$10.00/1M 画像入力トークン、$40.00/1M 画像出力トークン(キャッシュされた入力トークンは 75% 割引)。
  • コードインタープリタ: コンテナあたり $0.03。
  • ファイル検索: ベクトルストレージ 1GB あたり 1日 $0.10、ツール呼び出し 1k あたり $2.50。
  • リモート MCP サーバー: ツール呼び出しに追加費用はかかりません。ユーザーは API 出力トークンのみ課金されます。

Sources